発電制御事業

私たちの技術とイノベーションが
今と未来の発電インフラを支えます

私たちは、発電プラントの運転状況をリアルタイムに監視し、プラントを運転・制御するシステムの設計を通じて日本のエネルギーの安定供給に貢献しています。
現在、脱炭素社会の実現に向け、原子力発電所再稼働・火力発電高効率化・水力発電安定化に注力しており、今後は次世代型原子炉、脱炭素型火力発電プラントの監視制御システム設計に対して最新のICTを活用し、発電制御事業を通じて東芝グループの一員としてエネルギーの今と未来を支えていきます。

原子力監視制御

沸騰水型軽水炉(BWR:Boiling Water Reactor)は新規制基準クリアに向けた対策工事のため長らく運転停止中です。
私たちは再稼働に向けて新たに必要な安全設備などのシステム設計や既存システムの機能冗長に注力し安全安心な早期稼働を目指しています。
また、運転に必要な核燃料はリサイクル可能な準国産エネルギー源であり、それを支える再処理工場の運転システムの設計にも携わっています。
さらに、原子力で培った技術の活用として東芝重粒子・放射線治療装置のメカトロ分野にも積極的に参画しています。

業務概要

高品質で安全なプラント制御システムの設計

高度な安全機能を有し信頼できる実証済み技術や手法を駆使したプラント制御システムの設計及びプラントと制御システムを監視・コントロールする計算機のシステム設計を実施しています。プラントI&Cの知見を活かし、プラント動特性を忠実に再現した発電向けシミュレータで運転員の訓練にも寄与しています。

高度な計算機システムによるプラント価値の提供/多重セキュリティシステムから建屋の物的防護まで

運転データからプラントの診断や保全情報の提供を行い、最適な運転・運営に必要な計算機システムを実現します。
更に専用ネットワークを構築しデータダイオードによる伝送制御、不正アクセス検知システムなどサイバーセキュリティ対策の設計から、建屋を守る物的防護の重要システムの設計まで幅広く対応しています。

日本初核燃料再処理工場の運転システム

原子力発電プラントで培った監視制御技術を以って再処理工場独自の運転操作・機械操作の制御に貢献しプラントの工程を管理する計算機システムを実現しています。

原子力で培った技術を展開

原子力で培った高度な技術を最大限に活かし、がん治療向けに東芝は人体への負担を最小限に患者のQOLを最大限意識した副作用のないがん治療向け陽子線治療装置を開発。私たちは照射線の制御やUIの設計に貢献しています。

担当システム

  • 原子力発電/再処理プラント運転制御装置、監視系システム
  • プラント周辺(プラントデータ伝送、プラントデータ情報収集・解析、サイバーセキュリティ)システム
  • プラント運転訓練シミュレータ
  • 放射性破棄物処理システム
  • 放射線モニタリングシステム
  • 物的防護システム
  • 重粒子線治療装置

火力監視制御

火力発電事業では、東芝グループとして顧客と仕様を調整し、顧客要求に対して高いエンジニアリング力と最新の分散制御システム(DCS)のハードウェア/ソフトウェア技術でシステム化を実現しています。
上流設計から詳細設計、さらに工場・現地調整試験まで対応し、遠隔監視技術や異常予測技術を用いて発電所の遠隔運用、運用効率向上を実現し、持続可能なエネルギー供給を支援しています。

業務概要

プラント監視制御システムの設計と構築

火力発電プラント全体を統括して適切な制御を行うために、監視制御システムは不可欠な構成要素です。
私たちはプログラミング言語を用いた制御アルゴリズムにより、リアルタイムデータ処理に適応した監視制御システムを設計・構築しています。

ビッグデータを活用した火力発電最適発電計画システムの設計と開発

最大100台の発電機群から各発電機の性能に関する膨大なデータを取り入れ、複合的な最適化計算アルゴリズムにより効率的な運転状態を決定する発電計画システムの設計と開発を行っています。

火力発電所の効率的な運用を実現するためのHMIシステム設計

少人数で効率的な運用を実現するため、HMIを介したプラント起動・停止の自動化や機器の操作を行い、直感的で使いやすいユーザーインターフェースを用いたシステム設計を行っています。

担当システム

  • 分散制御システム(DCS:Distributed Control System)
  • 管理用計算機システム
  • 最適発電計画システム
  • 運転訓練用シミュレーター

水力監視制御

水力発電事業では、一般水力を含め、揚水発電、小水力、マイクロ水力と、発電規模に応じた技術が必要です。
当社では高い設計技術と品質により、東芝から小水力発電とマイクロ水力発電における設計業務を一括で任されています。
水力発電特有の効率的運用と環境負担軽減に貢献し、クリーンエネルギー普及を推進。持続可能な未来へ向け、環境に配慮したエネルギー供給を実現しています。

業務概要

小水力発電向け発電機制御装置、保護装置の設計・製造・試験

東芝グループとして、小水力発電所向けに、発電機制御装置、保護装置の上流設計エンジニアリングから基本設計・詳細設計・ソフト設計、さらに工場・現地調整試験まで一貫して対応しています。

マイクロ発電向け統合型制御システムの開発・製造

東芝グループで培った水力発電システムの設計・製造技術を活かし、マイクロ発電設備向けの自社独自の製品システム開発を行っています。顧客要求に最適な監視制御保護システムの設計・製造・試験と国内外数多くのプラント施設へ納入実績があります。

IoT、AIを活用したシステム研究開発

最適な運転・運用および監視制御の高度化が求められる中で、当社は最先端技術に挑戦した研究開発を推進しています。IoTとAIを活用し、画像認識技術や深層学習エンジンを駆使した遠隔監視により発電所の運用・保守を向上させ、魅力的な競争力の高い製品システム提供に向けたソフトウェア開発を進めています。

担当システム

  • 励磁制御装置
  • ガバナ制御装置
  • 水力発電所保守支援システム
  • マイクロ発電設備向け 一体型制御盤(TSHyACE