M&Aに伴う海外拠点のITシステム分離・統合のプロジェクト管理支援
プロジェクト概要
外資企業による日本企業一事業部門のM&A(事業買収)が行われ、それに伴い日本企業側システムからの切り離し(分離)、外資企業側へのシステム統合が、ライセンスベンダーとの合意で設定されてTSA(Transition Service Agreement)期間内で行われることとなりました。
今回の売却対象の事業部門は、国内だけではなく海外にも拠点があり、日本企業(売却元)の他事業の海外拠点と共存(同一法人)するケースがあり、そうした売却対象事業の海外拠点については、アプリケーション、インフラそれぞれのシステムの分離と、移行を行う必要がありました。
売却対象事業部門の海外拠点における、システム分離・統合プロジェクト
PMOの役割
事業売却にともなう、システムの分離・統合方針や全体スケジュールは、外資企業(売却先)の意思にもとづき、売却対象事業の日本本社で定義され、売却対象事業の各海外拠点に伝えられます。また、売却対象事業の日本本社は、ライセンスベンダー(Oracle/Microsoftなど)とも、日本企業(売却元)が購入していたライセンスの扱い(利用期限・購入数など)の調整を行います。
一方、売却対象事業の各海外拠点は、情報システム担当者やシステム運用ベンダーが、拠点ごとの分離・統合計画を立てて実行しますが、売却対象事業の日本本社の方針やスケジュールを踏まえて検討すべき課題も出ます。例えば、輸出管理ファイルを売却元(日本企業)本社から、売却対象事業の海外拠点が受領していたのが、分離後はどこがファイルを作成するか、など売却対象事業の日本本社が決定すべき未確定の業務課題が発生するのです。
プロジェクトのグローバルPMOは、こうした売却対象事業の日本本社と海外拠点との間で発生する課題や、売却元(日本企業)・売却先(外資企業)・売却対象事業との間で発生する課題、売却対象事業として守るべき分離/統合方針・スケジュールについて、拠点・部門間の架け橋となり、課題解決と円滑な遂行を支援します。
M&Aにともなうシステム分離・統合グローバルPMOのイメージ
PMOのポイント
- 売却対象の日本本社方針・全体スケジュールの、売却対象の海外拠点への共有
- 売却対象の海外拠点・ベンダーの作業状況・課題状況見える化
- 課題解決に向けた、日本・海外拠点関係者のコミュニケーション(売却元・売却対象・売却先)