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テレワークだけじゃない!ポストコロナ時代の業務改善の進め方

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テレワークだけじゃない!ポストコロナ時代の業務改善の進め方

今こそできる業務効率化のポイント

イー・ビー・ソリューションズ株式会社 コンサルティング部
マネージング・コンサルタント 岡 卓也


コロナ時代だからこそできる業務改善

書籍:物流業界立て直しバイブル

全世界が未曾有の事態に陥っている今、ロックダウン、外出制限、自宅待機によるソーシャルディスタンスの確保、日本では3密(密閉空間、密集場所、密接場面)回避などにより我々の生活が制限されています。そんな中、我々にできることはないだろうか?

私はこれまで業務コンサルタントとして、クライアント企業の業務の高度化や効率化のお手伝いをさせて頂いてきました。特に、人手不足で社会問題ともなっている「物流」に携わる企業のご支援経験が多いこともあり、先日、日本の重要インフラである物流サービスの安定供給を維持するための提言を書籍化しました。

書籍:物流業界立て直しバイブルのご紹介ページへ

本書は「物流」にかかわる企業・個人をメインターゲットとして執筆していますが、

「逆境の中、どうすれば無駄のない、正確な業務(仕事・やり方)にすることができるか?」

というのが基本コンセプトです。

物流業界に限らず、逆境下にある多くの業界の方が活用できる内容となっております。

そこで今回のコラムでは、書籍にも記載しているノウハウを活かした「With コロナ/After コロナ時代だからこそできる業務効率化・業務改善のポイント」を紹介させて頂きます。

<目次>

  • テレワークだけじゃない、今すぐやれる業務改善
  • 業務改善の万能薬
  • ポストコロナ時代の活用例
  • 活動実施の心得
  • 最後に

テレワークだけじゃない、今すぐやれる業務改善

Withコロナ時代の働き方改革の救世主となりつつある「テレワーク」。スムーズにシフトできている企業や業務がある一方、テレワーク化ができず、リスクやストレスを抱えながら通常業務を行わざるを得ない方が多数いるのが現状です。

テレワークはできないから・・・と諦めていませんか?

平常時ではなかなか緩和できなかった制約条件も今なら見直すチャンスです。

テレワークだけじゃない! 今すぐできる業務改善を実践してみましょう!

業務改善の万能薬

今回は現場対応必須業務や持出不可の業務を含め、テレワーク化できない業務に従事する事での感染リスクやストレスを軽減するためにもおおいに活用できる業務効率化の方法を紹介します。

業務改善の万能薬

「ECRSの原則」

万能薬

目新しいさや斬新さはありませんが、問題発見、改善アイデアを抽出する際に常に活用できる、“万能薬”ともいえる原則が「ECRSの原則」です。「ECRSの原則」とは、E:排除、C:結合と分離、R:入替・代替、S:簡素化、の頭文字を取った問題発見や改善アイデアを抽出する際に大活躍する考え方のひとつです。

# 原則 考え方
1 E:Eliminate(排除) この業務は本当に必要か(なくせないか)?
2 C:Combine(結合と分離) 他の業務と一緒にやれないか?
別々にやった方が良くないか?
3 R:Rearrangement(入替・代替) 他のタイミングにやれないか?
別の人がやった方が効率的ではないか?
4 S:Simplify(簡素化) やり方が複雑すぎないか?
もっと簡単にできないか?(IT活用も視野に入れる)
ecrs1

業務の問題を絞り出す時には、上記の順番通りにチェックすることで、無駄の見える化、改善アイデアの検討をアシストしてくれます。直ぐにITシステム化(簡素化)に舵を切るのではなく、E ⇒ C ⇒ Rの順番で問題点を発見し、改善するだけでも業務を効率化することは可能です!

故に、ITシステムをフル活用したテレワーク化ができなくても、業務の効率化は可能です!

そこで、今回はこれまでなかなか打破できなかった制約条件の緩和と、リスク回避を踏まえた"新たな時代のあるべき姿"を見つけるための、「コロナ共存型ECRSの原則」にアレンジしてみました!

コロナ共存型ECRSの原則

汎用的な「ECRSの原則」を今回のような有事にこそ活用するためにアレンジしました。こちらを参考に皆さんの職場で是非活用してみてください。

# 原則 活用例
1 E:Eliminate(排除)

eliminate
"これを機に"止められないか?
<必要・不要・有意化>
・慣習的業務の“目的”再確認による無価値業務の廃止
・不要な定例会議、打合せの廃止、時短化
・形式的多段階承認フローの再見直し
2 C:Combine(結合と分離)

combine
多少非効率になっても3密回避視点で業務を統合&分散できないか?
<リスク回避、統合化、分散化>
・業務の関連性(関連図)の見える化による業務再分配
・同一&類似内容作業の統合化、情報共有化(特にエクセル・紙媒体)
・管理業務の権限移譲による停滞解消
3 R:Rearrangement(入替・代替)

rearrangement
実施タイミングの変更や別の方法でリスク回避できないか?
<タイミング変更、実施頻度適正化>
・集中業務の平準化、時期変更への挑戦 ※今だからこそ!
・多頻度同一操作(メール送受信)の一括処理化(共有DB活用)
4 S:Simplify(簡素化)

simplify
フェイス・トゥ・フェイスから遠隔化、デジタル化できないか?
<既存資産フル活用、IT化>
・遊休ITインフラの活用(エクセル・SharePoint等のフル活用も効果大)
・電子承認(ハンコ)、電子契約システムの採用
・対面業務のWeb化(Web会議、Webinar、チャット対応)
ecrs2

※SharePoint: マイクロソフト社が提供する、コラボレーションやドキュメント管理等を行うためのソフトウェア製品
※Webinar:ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を組み合わせた造語 Wikipediaより

はじめは、なかなか大きな改善はできないかもしれませんが、"継続は力なり"。この思考を持ち続ければ必ず問題発見のエキスパートになれます!

活動実施の心得

但し、この万能薬も使い方を間違えると取り越し苦労となる事もあるので注意が必要です・・・効果を最大化するためには、3つの心構えが必須です!

3つの心構え
  1. 現状を疑う心 :先ずは「現状=不完全」と考える
  2. 制約条件に負けるな :今こそ制約条件緩和のチャンス
  3. トライ&エラーの精神 :臆病になり過ぎず、即実行&やりきる

今、我々がやるべきことそれは新たな環境に順応することです!この危機を恐れるだけでなく、変化するチャンスと捉え、是非トライしてみてください!

最後に

今回のコラムでは皆さんが活用できる「業務改善の万能薬」を紹介させて頂きました。その他、「どうすれば無駄のない、正確な業務(仕事・やり方)にすることができるか?」について先に紹介した書籍に詳しく書いているので興味のある方は一読頂ければ幸いです。

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