20th ANNIVERSARY

コロナ禍で厳しい状況が続きますが、本年、当社は創立20周年を迎えることができました。これもひとえに、当社にご期待を頂いているお客様、パートナーの皆様からのご愛顧、ご支援の賜物であり、心より御礼申し上げます。

当社は、2001年に設立され、東芝グループでの基幹系システムの導入・グローバル展開の経験・ノウハウをベースに、多数の製造業のお客様を中心に業務とシステムの改善をお手伝いしてまいりました。

設立当時はERP導入に関して、成功事例が少なく、ビッグバン導入に至っては、お客様と一緒にたいへん苦労した結果、導入を断念せざるを得なくなった案件もありました。この時期の成功と失敗、それぞれの苦労こそが、当社の原点です。お客様と同じ方向を向き・同じ目的を達成するために、ある時はコンサルタントとして助言し、ある時はお客様の立場で熟考する、当社独自のスタイルはこうしたプロセスを経て徐々に形成されていくことになります。

日本企業の海外進出を支援する機会においても、こうしたスタイルは踏襲されました。欧州、北米、南米、アジア各国でERP導入を図る中で、お客様に寄り添い、助言するスタイルがグローバライゼイションの場においても有効であることを、コンサルタントの多くが体感できたというのも当社にとって大きな財産です。

10年目を過ぎた頃から、ERPがある程度行き渡ったこともあり、ERP導入に限らず、お客様内のIT導入に伴うプロジェクト管理（以下PM）支援を開始しました。PM支援は、お客様の事務所、工場内に駐在支援する場合が多く、対応するプロジェクトを自分事として捉えるスタンスが身につく契機となりました。一方、当社が支援している東芝グループで、構造改革が始まり、その支援の中でシステムの分離・統合のノウハウを蓄積しました。この経験が元になり、多くのコンサル会社が行っているデューデリジェンス(Due diligence)と一味違う、事業譲渡と買収後のITシステム／インフラ分離と統合に特化したコンサルティングサービスを外販化して現在に至っております。

ここ数年においては、製造業を取り巻く経営・事業環境は、市場や企業間の壁がなくなり、マス・カスタマイゼーションやリカーリングといったビジネスモデルへと、大きく変化しており、それに伴い、クラウド型ERPによる基幹業務システムの見直し、グローバルなバリューチェーン対応、IoTやAI/RPAといった新しい技術を適用したDX化など、IT活用によって、企業の業務、制度、文化を改革につなげたいというテーマが目白押しの状況です。

現在の当社ビジネスは、取り巻く環境の変化に伴い、6つのコンサルティングメニュー（01.戦略立案、02.業務改善、03.IT企画、04.デジタル、05.ERP導入、06.プロジェクト管理）を準備しています。これらのメニューを単発、独立で提供するだけでなく、今後は「有機的」につなげて提供していくことで、お客様の色々な課題に対応できる真のコンサルティング・パートナーを目指していく所存です。

「有機的につなげる」という意味がわかりにくいかもしれません。

クラウド型ERPによる基幹システムの見直しが国内においても、徐々に浸透しています。当社は、Oracle社のERP CLOUD製品を用いて当社独自の製造業向けテンプレートを開発し、これまで培ってきたERP導入ノウハウを練り直し、よりスムーズに、よりスマートに基幹業務システム立上げ支援を行うことを目指しています。

これはこれで十分大きなテーマなのですが、もしこのERP導入前に業務そのものを見直す業務改善コンサルティングを行う、あるいは正しく導入したERPから供給される適正な粒度のデータを活用したDXなどのデジタル領域のコンサルティングを行う、といった試みが加味されたらどうでしょう。業務の効率化の意味や効果は大きく異なってくるはずです。

ERPを入れることがゴールなのではなく、企業活動をどう改善、効率化するかという総合的な視点でお客様に寄り添うこと。これがサービスを有機的につなげるという言葉に込めた意図であり、これを今後EBSSは改めて徹底していきたいと考えております。

20年という時間が経ちましたが、これからも皆さまの事業に貢献できることを確信しております。ご相談、お悩み事につきいつでもお気軽にお声をおかけ頂きますよう、宜しくお願い申し上げます。